神戸・ツネ様移籍も…出場機会激減で

最終節(4日)で劇的な逆転残留を決めたJ1神戸の元日本代表DF宮本恒靖(33)は5日、自身の来季去就についての明言を避けた。神戸との契約はあと1年あるが今季は出番が激減。出場機会を求め、移籍も含めて検討していく考えを示した。また、元日本代表FW我那覇和樹(30)、GK榎本達也(31)ら4選手に戦力外通告が行われた。15位からの飛躍を期し、神戸が早くも来季に向けて動きだした。
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 表情は終始険しいままだった。奇跡の逆転残留から一夜明け、宮本は去就について「昨日の今日なので何もない。今は残留できてホッとしているところ。これからそういうことも考えたい」と強い口調で言い切った。
 神戸の“顔”として迎えられた09年。オーストリア1部・ザルツブルクから移籍し、守備の要としてリーグ戦32試合に出場。主将も任され、ピッチ内外でチームのけん引役としての期待を背負った。
 しかし今季は状況が一変。昨季途中から指揮を執る三浦前監督の構想から外れると、和田監督の下でもベンチを温める日が続き、出場はわずか6試合に激減した。主将も外され「(入団当初に)思っていたものと違う2年目になってるのは確か」と、後半戦途中には悩める胸中も吐露していた。
 3年契約の最終年を来季に残す一方で、出場機会を求めJ1広島、J2柏など移籍先を模索。この日も「クラブの来年の体制が決まってから考えたい。試合に出られるのは大事」と現体制が継続される場合には移籍を示唆した。
 33歳の宮本が去就に揺れる中、神戸はFW我那覇、GK榎本、DF小林久晃(31)、冨田大介(33)の30代4選手と来季契約を結ばないことを発表。他の3人同様、現役続行を表明した我那覇は「これまでの結果を考えれば仕方がない」と在籍2年でリーグ戦無得点に唇をかんだ。
 J1残留が決まり、来季補強が一気に動き始める。争奪戦となっているU‐21日本代表FW永井謙佑(福岡大)も改めて獲得に乗りだすという。来季の上位躍進を見据え、“神戸改造計画”が始まった。