海老蔵ピンチ!“にらみ”できない!?

酒を飲んで殴られ、ほお骨にひびや鼻の左側が陥没骨折するなどして都内の病院に入院中の歌舞伎俳優・市川海老蔵(32)が、最大1年間は役者生活に支障をきたす可能性が26日、浮上した。「ひろクリニック」(神戸市中央区、整形外科など)の院長・坂井宏成医師は「歌舞伎俳優は“にらみ”など特殊な顔の動かし方をする。それが完全に戻るまでには1年はかかるかもしれない」と説明。海老蔵にとって代名詞と言える“にらみ”がしばらくお預けになる事態に陥りそうだ。
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 坂井医師は「直接診察したわけではないので、一般論ですが」と前置き。その上で「頬骨(きょうこつ)は顔の輪郭を形づくる骨。そこが陥没骨折したとなると、輪郭を戻すために骨をきれいにくっつける形成外科的な手術が必要になってきます」と説明した。
 頬骨はケンカなどで素手で殴られると最も折れやすい骨の一つで、手術自体は難しくはないものの、術後は1カ月ほど顔に腫れが残るという。
 腫れがひき、以前と比べて違和感のない顔に戻るまでに大体、3カ月から半年はかかるという。しかし、問題は海老蔵が歌舞伎俳優であることだ。
 坂井医師は「一般人ならば腫れさえひけば問題ないのですが、頬骨は目の筋肉の近くにあるのでそこが折れると筋挫傷を起こしている可能性が高い」と指摘。続けて「海老蔵さんは“にらみ”など一般人にはできない特殊な顔の動かし方をするので、そこまでの完全復活を考えると、1年はかかるかもしれない」と分析した。
 芸能人が顔にケガを負った例としては、ビートたけしのバイク事故が有名。坂井医師は「事故後に表情が変わったように、顔に衝撃が加わると、表情にも影響が出る。さまざまな表情を作る俳優さんとなると、やはり、少なくとも数カ月から1年は違和感があるでしょう」と話した。
 ただ、眼窩骨折など目自体の骨が折れていれば、眼球の動きに直結して俳優としては致命傷になりかねなかった。坂井医師は「その部分では不幸中の幸いと言えるかもしれません」と海老蔵の運の強さも指摘した。